2008/10/04

流石にやりすぎたと思う





もうお話構成する力ない状態でやった。
でも、これは前回の後日談的話だからそれでもいいかなーと。
あ、ちなみに『リリカル』で『閃光と雷鳴』っす。




Side Nanoha Takamachi 気がついたら朝でした。 頭の中がぐちゃぐちゃになって走り続けて、いつの間にか朝になっていました。 私はもうへろへろです。 流石に旅館に戻らなければならなかったので、アキラ君とユーノ君と一緒に戻りました。 その間、私たちは一切会話をできませんでした。だって何を話せばいいかわからない。 気まずい沈黙が流れてました。 そして、旅館についたら――当たり前なんだけど――お母さんとお父さん、お兄ちゃんからひどくしかられました。 お説教は1時間にもおよび、それが終わる頃には私もアキラ君も立っていることすらできなくなり。 一緒に気絶しました。

ゴチャマゼクエストSS 『異邦見聞録』 〜麻帆良学園都市・外伝〜

魔法少女リリカルなのは

閃光と雷鳴剣と杖

第十二話・それぞれの解

Side Daichi Ohzora 俺は起きてすぐに朝風呂に入っている。やはり温泉にきたらこれだろう。 「はぁ〜、いい湯だな〜っと・・・。」 昨日は結構疲れがたまったから、さらにいい湯だ。 ちなみに、フェイトちゃんとアルフはまだ眠っている。それがいいだろう、昨日は大変だったからな。 一人、お湯につかりながら昨日の出来事――『創造主の影』との対談を反芻する。 「帰れない?」 『創造主の影』の言葉に、俺はやや眉をひそめた。 「ああ、さっきも言ったとおり今回の件に俺は絡んじゃいない。だから俺たちがこの世界に来ることも、お前たちをこの世界から脱出させることもできないんだ。 今だって俺の分裂であるジエンを媒介して話してるんだしな。」 ふむ、やっぱりか。『創造主』そのものが出てきた時点で、その辺のあたりはついていた。 「だから悪いんだが、そっちのことはお前とアキラに任せるしかないんだ。」 「ああ、それは別にいい。フェイトちゃんの手助けをしてるのは俺の意思だし、なのはちゃんを導きたいのはアキラ君の意志だ。」 そう、だからそこは帰れると言われても帰らないし、下手に介入されても困るところだ。 「それで、『創造主』は何を考えてこんなことをしてるんだ?」 問題はそこだ。何故『創造主』は俺とアキラ君をこの世界に送り込んだのか。それがはっきりしなければ、それこそここに永住することになってしまう。 だが、『創造主の影』は目を閉じ首――この場合体全体だが――を横に振り。 「詳しくは俺にもわからんかった。『影』たる俺にも情報をシャットアウトしてやがる。自分の事ながら何を考えているのやら・・・。」 俺の知っている知識だが、『創造主』自体は直接この次元の世界に干渉することはできないらしい。 故に、何かことを起こすときはこの『影』たるロベルト東雲に情報を渡し、ロベルトがことを起こすのだ。 そもそも、『ロベルト東雲』とはそのために生み出された『創造主』の人格情報を元にしたコピーなのだから。 閑話休題。だから、『創造主』が直接乗り出してきて、こんな大事を起こすのは初めてだ。 だからこそ、俺も『創造主の影』も、自体の真相をつかみあぐねているのだ。 「ただ、これだけは言える。」 『創造主の影』の目が細くなる。 「『本体』は、恐らく『世界創造』レベルの何事かを画策している。そうでなけりゃ、『創造主』自らが出てくる意味がない。」 「・・・なるほどな。」 推測すれば、それは当然出てくる解だ。それが果たして吉と出るか凶と出るか。 「・・・全く、お前『たち』は一体何を考えてるんだ。」 「はは、サーセン。でもこればっかりはどうしようもねぇよ。俺『たち』の性分だからな。」 「ああ、そのあたりは完全に諦めてるよ。しかし、『創造主』の企み、か。またスケールの大きな話になってきたな。」 「さて、『本体』はこの広げすぎた風呂敷を、どう包むのかねぇ。」 まあ、思い返したところで俺の行動指針に変わりはない。 即ち俺は、フェイトちゃんとアルフの手助けをし続ける。そして、彼女に歳相応に笑えるようになってもらう。 そのために出来ることは何だってしよう。なのはちゃんとアキラ君、アリサとすずかちゃんと『友達』にならせるとか、ね。 そこでふと浮かんだなのはちゃんとアキラ君。 アキラ君の話を聞いたとき、俺はなのはちゃんの悩みの正体がすぐに理解できた。 考えてみれば二人ともそういう年頃なのだ。初恋とかそういうのが出てきてもおかしくはない。 けれど、あの二人に当てはめてみると、それが普通の初恋ですむ話ではない。 アキラ君は『閃光の勇者』とまで呼ばれた剣士。なのはちゃんは才能あふれる見習い魔導士。 どちらも戦いに身を置くものだ。もっとも、なのはちゃんにはその自覚がまだ薄いが。 その場合、たとえばどちらか片方がとてつもなく強かったとしたら、どうなるだろうか。 答えは『焦燥』。恐らくなのはちゃんが悩んでいたのはそこだ。 アキラ君の強さは人類最強クラス――というのも言葉が足りないほど異常だ。 そんなものにまだ見習いのなのはちゃんが触れたら、彼に追いつかなければと思うのは必然の流れ。 しかしその道のりはあまりに遠く険しい。だから彼女の焦りは加速した。 その結果が訓練で起きたというなのはちゃんの無茶だろう。そしてその後はありがちな負のスパイラル。 解決策はアキラ君が歩み寄ってやること。それも表面的にではなく、心の底から。 あるいは、彼女がアキラ君への興味を失えばいいのだが、俺はそれを推奨したくない。 だから少しずつ、ゆっくりとなのはちゃんの恋心を育てて、アキラ君にもなのはちゃんの魅力に気づかせてやろうと思ったのだが・・・。 「あの馬鹿は全く・・・。」 思い出して、額に青筋を浮かべながら毒づく。 結局夜の間に彼らは帰ってこなかった。まだ追いかけっこを続けているのだろうか。 あんな場面で下手に刺激すりゃ、爆発することは目に見えていた。なのにあの馬鹿は嬉々としてその爆弾に着火しやがった。 やつのKYぶりには呆れ果てる。 ・・・まあ、話の流れを知らなかったというのもあるかもしれないが、それでもデリケートな問題にああも簡単に踏み込むとは、信じられん。 そうやって温泉につかりながら色々考えつつも疲れを取っていると、なにやらロビーの方が騒がしいことに気づいた。 この声は――士郎さんだな。あと恭也さんも。いや、一番大きいのは桃子さんだ。 どうやら彼らが帰ってきて、こっぴどく叱られているようだな。 さて、それじゃ俺もアキラ君に渡さなきゃいけないものもあるし、そろそろ温泉出るか。 Side Akira Jin-nai 「なのは!待ってってば!!」 「いや!こないで!!」 僕は走り続けるなのはの後を追う。もう長いこと走り続けているのに、その距離はなかなか縮まらない。 「なのは、僕の話を聞くんだ!!」 「いや、聞きたくない!どうせアキラ君、私のこと嫌いになっちゃったんでしょ!!?」 ええい、この!! 「わからず屋ー!!」 「きゃあ!?」 僕はなのはに飛び掛って抑えつけた。 「離して、離してってばぁ!!」 目に涙を浮かべながら暴れるなのは。 「落ち着いてなのは。僕の話を聞いてくれ。」 「聞きたくない、聞きたくないよ!う、うわあああん!!」 「僕もなのはのことが好きだ!!」 「え?」 なのはが僕の言葉を理解できていないような顔で見る。 だが、僕は言葉を続ける。 「初めて会ったときから・・・君のことを見ていた。」 顔が赤くなることを自覚しながら、僕は愛の言葉をつむぐ。 「これまで出会ったどんな女性よりも、君に惹かれていった。どんなときでもまっすぐ前を見ている君のことが好きになった。 そんな君の隣にいたかったんだ・・・。」 「ア、アキラ君・・・。」 なのはは潤んだ瞳で僕を見る。 「だから、今もまっすぐ、僕のことを見てくれ・・・。」 「・・・はい。」 僕たちは見つめ合い。 「なのは・・・。」 「アキラ君・・・。」 二人の距離は0に・・・。 「なってたまるかあああぁぁぁぁ!!!!」 絶叫とともに、僕は飛び起きた。 肩で息をし、現状を確認する。・・・うん、決してお花畑なんかじゃない。 今のが夢であることを確認すると、安堵のため息が漏れた。 ――本当に夢でよかった。それにしてもなんて夢を見たんだ。 「二人は熱い口づけヴェーゼを交わす。『アキラ君、私もう・・・』『ああ、僕もだよ、なのは・・・』そして二人はお互いの服を」 「何やってんだお前は。」 僕の隣で眠っているなのはの耳元でなにやら言っている『生首』――ロベルトに、ドスの聞いた声をかけてやった。 そうか、あんな夢を見たのはこいつのせいか・・・。 だがロベルトはまるで何事もないかのように 「マインドコントロール?」 その言葉を聞くのと、僕が傍らに置いてあった『閃光の剣』を抜き放つのは完全に同時だった。 「ま待てアキラ俺はお前たちのためを思ってだな」 「お前は2000回ぐらい死んでこい!!」 呪詛の言葉とともに放った閃空奥義の衝剣・咬龍破は、生首ロベルトを開いた窓から吹き飛ばした。 「残念無念また来週ううううううぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・・」 謎の言葉をドップラー効果とともに残し、ロベルトは僕の視界から消えた。 「あ・・・、あれの体はジエンだったんだ。」 あとで回収しに行かなきゃいけないな。僕としたことが、つい頭に血が昇って、かっとなってやってしまった。だが後悔してはいけない。 「えへへへぇ〜、アキラく〜ん・・・。」 そしてなのはがやたら幸せそうな表情で布団を抱きしめながら眠っているが、僕は見なかったことにした。気にしたら負けな気がするから。 「お、やっと起きたか。」 ふすまを開けて現れたのは、大空さんだった。 「・・・て、起き抜けに君は何を構えてるんだ?」 「気にしないでください。全人類の敵を葬っただけです。」 でもまだ生きてるんだろうなー。あいつ不死身だし。 「ま、まあそれはともかく、あいつからの聞いた情報を君に伝えるよ。そのために来たんだ。」 それから大空さんは、僕たちの置かれている現状を説明してくれた。 どうやら、今回の件は今までのどんな事件(主にロベルトが引き起こす)よりも厄介なことになりそうだった。 「それで、大空さんはどうするんですか?」 「俺は今まで通りさ。フェイトちゃんの手助けをしてやる。君たちとは相変わらず敵対することになるけどね。」 肩をすくめながら冗談めかして言う大空さん。冗談になっていない気もするが・・・。 「そう言う君はどうする?」 返す言葉で大空さんはそう聞いてきた。僕は小さく笑い 「僕も変わりませんよ。なのはを手伝い、導いて行きます。」 そう言うと、大空さんは少し難しい顔をした。 「その『導く』っていう言葉はやめた方がいいぞ。多分だけど、それがなのはちゃんを苦しめてる。」 「え?」 予想外の指摘を受けて、僕は一瞬困惑した。 「なのはちゃんが何を焦っているか、その答えはそこにある。・・・ま、後は自分で考えな。」 それじゃ俺はこれで、と言い、大空さんは部屋を後にした。 ・・・『導く』ことがなのはの『焦り』になっている? 何故?と考えても、僕にはその答えが出せなかった。 いまだ眠っているなのはの幸せそうな寝顔を見て――昨晩あったできごとを思い出し、僕の顔は赤くなった。 ――あれは本当だったのだろうか? 『なのはちゃんが好きなのは――お前だよ、アキラ。』 あの言葉はロベルトの直感に過ぎない。だから真実はいまだわかっていない。 けれどロベルトの直感の的中率は8割を超えている。信憑性は高い。 だからといってそれをそのまま信用するわけにはいかない。事実は事実でまた別に存在する。 結局、真実はなのは本人の口から語られるまでわからないのだ。 ――けれども。 僕は思う。同時に、体から熱が引いていくのがわかる。 たとえそれが本当だったとしても、僕はなのはの想いを受け止めることはできない。許されない。 僕は所詮『神殺し』なのだから。誰かに愛されることは――許されてはいけない。 もしなのはの口から聞いて、あれが真実であったなら。 僕は決意する。 なのはの前から姿を消そうと。 Side Fate Testarossa お兄ちゃんがアキラに話をしている間、私はアルフとともに外を歩いていた。 旅館の中にいると、アリサやすずかが話しかけてくる。そのこと自体は嬉しい。 だけど、私はこの世界の人とあまり関わり合うわけにはいかない。 いつか私は自分の世界に帰る。だから私は一時の幻でなければいけない。 だから私はこうして、アルフとともに外にいる。 そんなときだった。 「・・・・・・ぅぅぅううううううううう!!!!」 私の目の前に昨晩の『生首』が飛んできたのは。 ものすごい土煙を上げて、それは地面にめり込んだ。 「くそぅ、アキラのやつめ・・・冗談の通じない!!」 そして、まるで何事もないかのように起き上がった。 「・・・。」 その間、私はいきなりの出来事に目が点になっていた。 「とぉ、おお、フェイトちゃんじゃねえか。」 「は、はい!!」 名前を呼ばれたことで現実に戻ってきた。 「どうしたんだ?こんなところで一人で。」 「ちょいと、あたしのことは無視か?」 「ああ、悪い。どうしたんだ?こんなところで一人と一匹で。」 アルフが文句を言ったが、さらにそれをからかうように『生首』――ロベルトさんは再び私に同じ質問をかける。 「・・・私はあまりこの世界の人と関わるわけにはいかないんです。」 私の答えに、ロベルトさんは目をぱちくりとさせて。 「何で?」 当然のようにそう答えた。 「私はこの世界の人間じゃない。『ジュエルシード』探しが終わったら、元の世界に帰らなきゃいけないんです。」 「?それが何か関係あるのか?」 まるでわからないといった調子で、ロベルトさんは言う。 「・・・だから、あまりこの世界の人と接触して、つながりを持っているわけにはいかないんです。」 ああ、とようやく理解してくれた。 「じゃあ、今からでも遅くないから皆と仲良くしな。一人じゃつまんないだろ?」 と思ったら、完全に的外れな言葉を返してきた。 「・・・あなたは、人の話を聞いていましたか?」 「ん?聞いてたよ。」 「じゃあ、何でそんな結論が出るんですか?」 私の疑問に、ロベルトさんは一つため息をつき。 「あのさぁ、同じ世界にいる人だって一度できた縁を切ることもあるんだぜ? なのに、そんな小さな理由気にして片意地張って一人でいるのって、つまんないと思うぜ。それによく言うだろ?『一期一会』って。」 そんなことを言ってきた。 ――あなたはそれでいいかも知れないけど、それじゃあダメなんだ。 「私にはやるべきことがある。そんなことに時間を割くわけにはいかない。」 私は強くなければいけない。目的を果たすために。 「でも、君は大地と一緒にいるじゃないか。」 その言葉で、私は揺らいでしまう。 「何か目的があって、それにのめりこんでしまうのはわかるよ。俺だってそんなことがあるから。 けど、人ってそんなに頑丈な生き物じゃない。一人じゃ立ち続けられない。そんなときのために他人がいる。支えあえるように。 今の君にとっての支えは大地がしてくれていると思うけど、あいつだって完璧じゃない。いつかは破綻するぜ。」 情けも容赦もなく、彼は私の心をえぐった。 つまりそれは、私がお兄ちゃんの負担になってしまっているということ。 けれど、それは事実だと思う。私は色んなところでお兄ちゃんの世話になってしまっている。 だから、私は何か言いたかったけど、何も言い返すことができなかった。 「おい、あんた。それ以上うちのご主人様に何か言ったら、がぶっといくよ。」 精神リンクを通じて私の心のゆれを感じ取ったアルフが、険しい表情でロベルトさんに言った。 「動物虐待はんたーい、つったりしてね。そう怖い顔すんなって。」 けれどロベルトさんはひょうひょうとした調子で、まるで意に介していないようだった。ぐるる、とアルフが怒りの声を漏らした。 「俺は別にフェイトちゃんに何か悪いことしようなんて気はないよ。ただ、今のままで終わっちまうのは色々ともったいないと思っただけ。」 もったいない? 「だってそうだろ?この世に生まれてきたのに楽しむことさえ知らず、一つの目的のために突っ走るだけなんて。そんなんで行き着くところなんてたかが知れてる。 俺は君がもっと高みに上れると思ってる。色々な意味で、ね。」 そう言ってロベルトさんは、私にウィンクをした。 ロベルトさんの言いたいことは私には理解できなかった。 「ま、今はわかんなくていいよ。大地のことだから、多分俺が言ったような方向に君を誘導するだろうからね。」 それだけ言うと、ロベルトさんは飛び跳ねて旅館の方へと戻っていった。 ・・・よく分からない人だ。お兄ちゃんは『変で迷惑だけど、何か憎めないやつ』って説明してたけど、やっぱりよくわからない。 「皆と仲良く・・・か。」 それでもやっぱり、私はそれをするわけにはいかない。 私にはやらなければいけないことがあるから。私にとって大切な人のために。 だからもっと強く。一人でも歩いていけるように。 そう、強く思った。 なのに何故か、胸の底が痛くなるような気がした。 Side Nanoha Takamachi 目を覚ますと、私たちが泊まっている部屋でした。 ――そっか、帰ってきて皆に怒られて、そのまま寝ちゃったんだっけ。 あれはロビーでのことだったから、誰かが運んだんだと思います。 私は今見ていた夢を思い出し――顔が真っ赤になるのがわかりました。 ――私、なんていう夢見ちゃったんだろう。 その、なんていうか、私とアキラ君が※→P$%¥*☆!? (再起動中です。そのままゆっくりしてお待ちください。) 大きく深呼吸をして、気持ちを落ち着ける。ふぅ、落ち着いた。 昨日ロベルトさんに言われたことを思い出す。 『なのはちゃんが好きなのは――お前だよ、アキラ。』 ロベルトさんのその言葉が私に理解できたとき、私は自分の気持ちの正体に初めて気がつきました。 ――私は、アキラ君が好き。 それを理解したら、頭の中が真っ白になって何も考えられなくて、でもとても恥ずかしくて、私は逃げ出してしまった。 アキラ君に、変な娘って思われちゃったかな。 でも、そうすると、私はこれからどうすればいいんだろう。 ちゃんとアキラ君に想いを伝えなきゃ。そういう気持ちもある。 だけど、それでアキラ君が困ってしまったら。もうこれまでみたいに一緒にいてはくれないかもしれない。 それは絶対いやだ。 じゃあ私はどうすれば・・・。そうやって、思考が堂々巡りを繰り返す。 「あ、なのは。起きたんだ。」 「!!・・・アキラ君っ。」 考え事をしていたら、いつの間にかアキラ君がやってきていました。 「残念ながらもう帰る時間だよ。起きたばっかりで悪いんだけど、着替えて自分の荷物をまとめてね。」 「う、うん!!」 私は昨日のことを思い出し、顔が赤くなりながらも頷きました。 「あ、それとコイツ。」 と言いながらアキラ君は、髪の間から白いまんじゅうのようなものを・・・? 「ハジメマシーテ!!」 「お、おまんじゅうがしゃべった!?」 びっくりです。するとアキラ君が苦笑いしながら説明してくれました。 「違うよ。こいつはジサクジエンっていって、僕の仲間の一人だ。昨日はロベルトに体貸してたから、紹介できなかったからね。」 「そ、そうなんだ。」 よくわからない点は多かったけど、私は頷いておきました。 「それで、こいつはユーノと違って一般人に見られると大変だから。悪いんだけど皆には内緒にしておいてくれないかな?」 「・・・うん!そのくらいなら平気だよ。任せて。」 今度はしっかりと理解して頷きました。 そしてアキラ君はしばし考えて。 「それから・・・、いや。やっぱりいいや。とりあえず、ロベルトから聞いた話ではしばらく帰れないらしいから。 ひょっとしたら『ジュエルシード』探しが終わってからも高町家に厄介になるかもしれない。」 アキラ君が何を言いかけたのかは気になったけど、私はそれを聞いて嬉しくなった。 「うん!これからもよろしくね!!」 結局、この日私は自分の気持ちを伝えることはできませんでした。 けど、まだ時間はあるから。私はあきらめない!! Side Akira Jin-nai 結局、なのはにあの話をすることはできなかった。 僕は恐れているんだろうか?彼女が僕の問いかけにYesと答えるのを。 そしてその結果として僕が彼女のそばから消えることを。 ――情けない。今更僕は何を迷っているんだ。『創造主の影』とともにあることを選んだあのときに、覚悟をしたじゃないか。 けれどやはり、僕は一歩を踏み出すことができなかった。 四人の男女はそれぞれに思いを抱える。 少女は強くあろうとして、己のうちに芽生えた暖かな感情に気づかず。 少年は孤独であろうとして、己のうちに芽生えたささやかな願いに気づかず。 青年は少女を想い、彼女の平和と平穏のために動き続け。 少女は少年を想い、彼との明るい日々のために動き出し。 波乱万丈の温泉旅行は幕を閉じる。 そして、彼らの誰もが望まぬ戦いは、今後さらに激しさを増すであろう。 今はただ、一時の安らぎに抱かれて、そのことを忘れるがいい。 明日からはまた、戦いの日々が待っているのだから・・・。 アキラの頭の上でジエンを媒介し、四人が車の中で眠っているのを見たロベルトは、そんなことを思っていた。 おまけ♪ Side Yuuno Scrya あいつは一体何者なんだ!? 突然現れたかと思ったら、僕のポジションをことごとく奪っていった!! そして僕にはできない皆の心のケア(?)までしている!! く、このままでは本当に僕の出番がなくなってしまう!!!! 神様、僕に愛の手を!! ちょいちょい。 「あの、切実に願ってるところ悪いんだけど、俺一種の神様ね。」 ・・・・・・・・・。 この世には神も仏もいないのか・・・。 「だから俺神様だって。てかお前よく『仏』なんて言葉知ってたな。・・・ってもう聞いちゃいないか。」
きりがいいから、一週間ぐらい休憩するかも。 ※補足 ロベルトのジエン憑依について ジエンはロベルトの細胞から作られているので、ある程度の情報共有が可能で、それを応用している。 戦闘行為は可能だが、今回は本体(俺)の監視があるので時間制限つき。 時間制限については、非戦闘状態で連続1時間が可能。戦闘状態では3分がいいとこ。ちなみに、一回解除すると1時間程度は憑依不可能。 ちなみに戦闘能力としては技召喚ストックが使える程度。憑依中は技召喚そのものは使えない。 あとジエン技(ジエンマグナムなど)も使えるが、ロベルトの趣味で『ゆっくり技』になっている。 ちなみに、憑依中にロベルトの背中に手を当てることで界王様モード(笑)を利用でき、視覚を共有できる。 なので実は南家の居候たちには今回の出来事全部筒抜け。



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