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首人草

 前回の書き方のほうが自分でも読んでて読みやすかったのでもう一回この書き方で書くことにします。つまり前々回までの書き方はリストラです。他の言い方をするとクビです。春の逆就職期間は過ぎましたが、人事異動でクビなのです。実にあっさり、胸先三寸どころか二寸も届かずに、身の振り方など変わってしまうのです。

 何にしたってそうなのです。世の中を見渡してみれば、なんとも昨日の淵は今日の瀬と言わんばかりのうつろいやすさ。見てご覧なさい。会社で働いているお父さんが、ペラ一枚で左遷されたり。ちょっと詩歌について語った女性に、許嫁から鞍替えしたり。なんとなく周囲が規制に賛成だからとついつい、賛成に回ったり。世の中そんな身の振りばかり。

 かくも移ろう世の中ならば、いっそのこと流れに任せて生きてはどうでしょう。左遷された先で心機一転やりなおしてみたり、小夜子さんを諦めて藤尾さんに熱を上げてみたり、周囲の言うことを信じて賛成票は正しいことだと思い込んでみたり。その結果が、ダウンロード規制法案でなんとも窮屈なネット社会になったのです。藤尾さんに焦がれた結果があの結末です。左遷された先では大抵窓際族になるしか無いのです。

 時計が欲しいために、酔興な邪魔をしたのではないのです。人の思をかけた女が欲しいがために、悪戯をしたのではないのです。壊してしまえば精神が伝わるのでしょうか。意固地なことは絶対に悪なのでしょうか。意固地と自他が認めるロベルトさんに、次の日記は任せましょう。

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