Home › Daily Archives › 2013年11月21日

ぷんぐら

そろそろ日記を回さねばならぬと義憤に駆られ筆を執ったはいいのですが、何を書いたものかと途方に暮れている次第です。

前回から揚げ足を掬おうなどとも考えたのですが、呪いなどというものを矢面に立たせるほどに気力は残ってだーめんどくせぇこの書き方。

というわけで藁い袋です。まあネタがないのは相変わらず。いつものことでございまう。s(複数形)

どうでもいいけど上の前回から揚げ足が前回とからの間で切れて見えて腹減ります。おかしい、ちょっと前に唐揚げ食べたはずなんだが。

ここ最近、具体的には2面ほど趣味趣向に関しての日記なる傾向だそうでしてからに次の日記は書いている最中に食事へ言ったロベルトさんにお任せして私も倣おうと思います。

さて、最近書庫の掃除をする機会がありまして、その時昔読んでいたまあ絵本やら児童書、随筆集や詩集、譜面など雑多な物を検めました。その中で、ふと昔好んでいた薄い本、と言っても至って健全な本を手にとりまして今回は紹介したいと思います。ネタが無いからね。仕方ないね。

今回紹介する本は「猫のつもりが虎」と言いまして、丸谷才一さんと言う先年お亡くなりになった物書きさんの書いた随筆集でございます。元は「JAPAN AVENUE」という無料雑誌に寄せた稿をまとめたものだそうですが、あいにくと私の物心付く前に終刊となってしまったらしく実物を手にとったことはないのです。

それはさておき、この丸谷さんと言う人は「たった一人の反乱」や「女ざかり」の作者とでも言えばわかってくださる方も多いだろうか。そう言ったちょっとおかしい人で、斜に構えている風でもないのだがエロ爺と言った風体でもありません。

と言っても肝心要の猫のつもりが虎に関してはそんな風俗小説ではないので小さなお子様にもお勧めする文には違いないのです。

さてこの本は概ねにして随筆ですから、必然と取り留めもない話を並べ連ねることになってくるわけで。そうなると、この著者がどうにも自由な奴だというようにに見えてくるのだからさあ困った。

一部を紹介させていただきますと、昔のポルトガル人が書いた風俗史の資料でポルトガル人が塩を入れずに米を炊くときは下痢を止めるためであるという文を読んだかと思えばその著者の出自なぞに想いを馳せ、挙句にその結論がポルトガルは塩の産地だからというところに落ち着くのです。勿論順を追って考えればあゝなるほどとは思うのですが、こういうひらめきのために編集者をこき使うとはなんともふてぇ野郎だと思いつつもそこはかとなくは感心します。

そう言った文章がざっと17篇まとまっているのがこの本なのですが、私の思いつく限り最初に読んだ随筆ということも有るのでしょうか。私の今現在の創作観というものに多大な影響を与えた作者、と言うよりは本の1つでありまして、苦々しく思わざるをえません。

ただし建築の批評家に関しては声を大にしてそんなものは要らないと言えるのです。なにせ俗なものですから。