ただ、いつもの日常だった。
緩やかに時間が過ぎていく、いつもと変わらぬ日常だった。
しかし、突然世界は変わる。
その日、世界に底知らぬ穴が開いた。
そう表現するしかなない。何も前触れもなく、本当に突然だったのだ。
穴からは、後に魔力と呼ばれるものが溢れ出ていた。そこからの記録はない。
なんせ、全人類が倒れたのだから。
その日、世界は変わった。人と動物が混ざり合い獣人と化し、耐え切れぬ者は破裂した。
そうして数日後、世界の人口は約半分になったことが分かったのである。
生き残った者達には、褒美のように一人一人に能力が宿っていた。
更に自然環境が変わり、新種の植物や、攻撃的な異形の生き物も発見された。
人々は何が起きたのかと、理解を求めるように穴を見る。
しかし、穴は何かに塞がれたように真っ白に染まっていたのだ。
世界が変わった日、一体何が起こったのは数十年たった今でも判明していない。
夢の中、夢の中。
白い白い黒い黒い。
白と黒のコントラストの空間で。
そこで彼女は笑ってる。
そこで、彼女は……。
嗤ってる?
嘲笑ってる?
泣き笑ってる?
それを見る自分は。
動けるはずの自分は。
彼女の涙を拭うことが出来なくて。
動かない腕は、脚は、いつの間にかなくなっていて。
飛べなくなってしまった彼女ととても似ている。
なぜだか、そのことに安心感を感じていた。
朝、暗い水面から顔を出すような感覚で目覚める。
体を起こすと、何やら物体が飛んでくるのが見えた。避けるひまもなく、そしてそれが何かを認識するひまもなく俺はそれに押し潰された。
痛みと衝撃に耐えたあと、いつの間にか閉じていた目を開ける。
自分の上に乗っているのが幼なじみと認識した直後に彼女は言った。
「ゆーくんおはよう!」
彼女の笑みはとても可愛かった。
だがしかし、
「起こすたびに飛び掛かってくるなと何回言ったら分かるんだよ……」
俺がそう言うと、彼女は頬を膨らませる。
「ゆーくんおはよう!」
「返事するまで同じ言葉繰り返すとか汚いさすが汚い」
返事を避けると、彼女は俯き、どこか暗い目でこちらをみた。
「ゆーくん……?」
「あー、はいはいおはようやーちゃん」
なんでこいつは返事しないだけでハイライト消えるんだか……。
「んふふふふ……」
「変な笑い方やめい」
「だって嬉しいんだもん!」
「挨拶だけでそんなに喜べるなんて安いな」
言ってから、何となく気恥ずかしくなる
「ゆーくん相手なら私は安いよ。それとも安い私は嫌い?」
相変わらず彼女は俺の上を行く。
「……さて、そろそろ飯の時間か」
我慢できずについ、やーちゃんから目を逸らす。
「ゆーくんったらんふふふ」
「取り敢えず起きるからそこをのけ」
きっと俺の顔は赤くなっているだろう。
しかし、見上げる彼女の顔も赤く染まっていた。
途中ですがここまで書きました。
携帯でですけれどもね。
見直しとかはあんまりしてないんで、おかしい部分もあるでしょう。
うぅむ、ここまで書くのに合計で二桁行ってそうだ……。
どことなく眠いんでここまでで。
お次はなんとなくでうふふさんお願いします。
……久しぶりに敬語でチャットしようかしらと思う今日この頃。
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