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宇治閏遺物語(うじじゅんいものがたり)

 皆さんご存知の通り、本日。うるう秒が08:59:59と09:00:00の間に追加されるそうです。が、そのことを前から知っていた人がどれほどいたでしょうか。大方、近頃ニュースか何かで取り上げられて知った。そんな方が多いのではないでしょうか。
よしんば知っていたとしても、いつ、増えたか。分かる人はどれほど居るのでしょうか。うるう秒と言われても、言われなければ気が付かず、気にも止めない。いつのまにか存在する、そんな恐ろしいうるうがなんと多いことでしょうか。幾つか例をとってみましょう。

 例えばこんな話があります。
ある商店で、とある売れ筋と思われる商品を売りに出しました。ところがその商品が予想に反し、余りにも売れなかったので、9割ほどの在庫が余ってしまい大赤字になってしまったそうです。
 ここまでなら、読み違えた商店が馬鹿だな言う笑い話で済むのですが、この話の恐ろしいところはここからです。
時が好き、とうとう期末となり決算を行うことになりました。ところがその結果を見てみると、なんとその商品に因る利益が黒字になっていたのです。
そう。あろうことか、うるう在庫がいつの間にか増えてしまい売上原価が安くなっていたのです。なんと恐ろしいことでしょうか。影も形も見当たらなかったのにいつの間にか有るうるう。申請される側にとってはたまったものではありません。

 他にも、こんな話があります。
ある学生は試験が間近だったのですが、どうにも試験範囲の知識が頭に記憶されずに困っていました。それを補おうと白い部分のある紙という紙に、その記憶すべき知識を手当たり次第に書き込んだそうです。が、間近に始めたので結局その知識を記憶しきれませんでした。
 ここまでならば、一夜漬けの愚かしさを物語る訓話で住んだのかも知れません。が、この話もまた。ここからが恐ろしいのです。
試験当日のことです。彼の記憶にある知識では解けない問題が出されました。もちろん、記憶にないのですから正解を導き出せるはずがありません。
それだというのに、不可思議なことに彼はその問題をスラスラと回答しその試験で高得点を叩きだしました。それもそのはず。ナント恐ろしいことでしょうか。彼の知識ではない、うるう知識がそこにあったのです。紙に書かれ、巧妙に隠された、うるう知識が・・・。

 まだまだ、こんな話もあります。
どこの国のいつの出来事とは申しませんが、つい近頃であろう話です。その国でとある男が喉を乾かしてしまい、手持ちの全額。150[名誉のために単位は伏せる]でペットボトルに入った飲み物を飲もうと自動販売機を探したのですが、自動販売機が見つからなかったそうです。
そこで近くの店へと入り、税抜で140[名誉は守られなければならない]の飲み物を買うことにしました。その国の消費税率は一律5%でしたので、147[それが虚像でも隠されていることが重要である]に対し150[虚像にも使い道というものはある]を出せば3[円の硬貨、三枚だ]で十分お釣りが来るはずなのである。
 ここで済めば男は喉の渇きを癒し、めでたしめでたしなのですが、この話も多分にもれず恐ろしい続きが待って居るのです。
さて、男はその飲み物を持って支払いをしようとしました。ところが、いざレジに出してみると、こう言われたのです
「お会計は、154[硬貨は幻想の上に立っている]になります。」
それを聞いた男は驚き訪ねました。
「なぜですか?原価が140[価値という共有された幻想]ならば、税込でも147[それほどの価値がなくても共有された虚像の価値]のはずでしょう。」
すると、会計を担当した店員はこう答えました。
「その税金、これから10%なんですよ。」
何とも恐ろしいことに、消費税にいつの間にか5%ものうるう税がかかっていたのです。余分な、うるう税が。

 さらにと言えば、こんな話すらあります。
とある国。この国も名誉のために場所と時機は伏せますが。前の話の国と同じとも違うとも言いませんが。の、国で民衆の間の鬱憤がたまり、とうとうデモ行進が起きたそうです。その中身は伏せますが、そのお題目が理にかなったことかはともかく、賛同者も中々に多くあっという間に大々的なデモへと発展し17,000人もの人間が参加するデモへと成長しました。
 ここまでならいいのです。ここまでなら、まだそのようにおr・・・不満のある人々が多かったというだけで済むのです。しかし、こうして例に上げている以上は恐ろしいことが起きたのです。
その恐ろしいこととは、なんとそのデモによるとその参加者は200,000人に登る大所帯だというのです。なんと。ナント恐ろしいことでしょう。その多さはまさに圧巻。さながらスイミーの魚たちのように、巨大な群衆と化したのです。183,000人ものうるう人によって。そこまでのうるう人を生み出す原発とは恐ろしいものですが、それにも勝るほどの恐ろしきうるう人たちです。

 他にもうるうなネタが様々にありますが、あまりに長く続けても意味はありませんので、例を挙げることはここで一度しまいとさせて頂きます。
兎にも角にも、恐ろしきものはこのうるうというものです。いつの間にか増えていて、どの部分がその増えたものかはっきりとわからない。そんなうるうにお気をつけあれ。

 うるうといえば閏。この文字が当てられますが、昔私はこれをしとねと読んでしまったことがあります。褥を共にする、のあのしとねと間違えてしまったのです。そういうわけですので、次は前回エロトークなどをしていただいたディモルフォセカさんに、もう一度エロトークなぞ。していただきましょう。

蛇足:前回の燃えさんに対抗してなんか小話的なものにしようと頑張ったのはいいのだけれど、私には文才というモノがないからこんな形に落ち着く。えぇい、文才は落ちていないものか。あれ?これもうるうネ・・・タ・・・・・・

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